Exhibition展示案内

展示案内

ワンワンランド- 犬と共に -

2026.10.14Wed - 10.22Thu

周 俊智

私は、犬たちに守られて育った子どもだった。
幼い頃、祖父が飼っていた「花花」という小さな土犬がいた。彼女はとても賢く、私が1歳になるまでは、いつも私のそばにいて危険から守ってくれていた。でもある日、彼女は姿を消してしまった。
その後、祖父はもう一匹の小さな土犬「発仔」を迎えた。私は彼と一緒に遊ぶのが大好きだったけれど、彼は私の幼稚さを嫌がり、なかなか相手をしてくれなかった。それでも発仔は、私が10歳になるまで一緒にいてくれた。
10歳の夏、夏令营から帰ると、彼はいなかった。熟した鶏肉を食べて骨が腸を傷つけ、臓器不全で亡くなった。その瞬間、私は初めて「自分の家族がいなくなった」ことを、はっきりと理解した。
それ以来、私は道を歩く犬と人の姿を撮るのが好きになった。レンズ越しに、昔の花花や発仔、そして幼い私を見ているような気がするから。

今回展示する写真の一枚は、2024年4月に撮影した、花農の飯田さんとラブラドールのエースだ。再び訪れた2025年6月、エースはもういなかった。春の桜が咲く頃、静かにこの世界を去っていた。
そのことを知った私は、深い悲しみに沈んだ。この「ワンと共に」を続けていいのだろうかと、何度も自問した。幸せだった瞬間の写真が、かえって人々の心に痛みを呼び起こしてしまうのではないかと、怖くなった。

しかし、しばらくの迷いのあと、私は再びカメラを手に取ることを選んだ。
この写真を残したいから。
飼い主だけではなく、多くの人にも知ってほしいから。
いつかここに、幸せな犬と人が確かにいて、犬の鳴きまねをする不思議な人間が、そっとシャッターを切ったということを。

展示詳細

会期
2026年10月14日(水) ~ 10月22日(木)
11:00 - 18:30 日曜日定休 (最終日 17:00閉場)
※社会情勢などにより会期を変更する場合があります。
※スペースの関係上、お祝花はお断りさせていただいております。

周 俊智ZHOU JUNZHI

1998年生まれ

2017年 大学2年生で上海でカメラマン、照明技師をはじめ
2021年 日本に留学
2023年 東京ビジュアルアーツ入学 T3オンライン学生写真展参加
2024年 本山周平ゼミ展「刻下の瞬き」参加 T3オンライン学生写真展参加
2025年 個展「いただきます」Totem poleギャラリー 原宿Creative Space Academia 21 Harajuku 2025年卒業展参加 / 本山周平ゼミ展「翡翠の羽音」参加