Exhibition展示案内
過去の展示
OUT OF NOISE
2023.01.12Thu - 01.19Thu
田口 るり子
「OUT OF NOISE」は、現実をあるがまま、ただ写した作品ではない。
目の前の光景は、光や影、時間の影響でさまざまなものに形を変えて現れる。
それらに偶然出くわしたというよりは、すでにそこにあるものを拾い上げている感覚である。撮影場所はさまざまだが、どこにもその断片は潜んでいて、切り取り、写真となると同時に魂を持つ何かとして存在しているかのように制作しているシリーズである。
タイトルは、直訳すると「騒音を遮断する」という意味だ。人の心の奥までは他者は踏み込むことができない。この写真でいうOUT OF NOISEは、目の前にある被写体と私の純粋な対話、他者が一切入ることが出来ない関係性のことを指している。
このシリーズに写っている一つ一つのものに意味はない。
けれど、それら意味のないものを写真という表現に変換すると、現実とズレた奇妙な世界が眼前に現れるのだ。
POST PETALOPOLIS
2022.12.07Wed - 12.22Thu
新納 翔
2045年の未来都市を撮影してきました。
東京を撮っていると、景色に対して妙な違和感を抱くことがあります。それは未来風景の欠片なのではないかと感じています。そこだけ違う時代の景色が混じっていることによる違和感。この欠片だけを集めたら、まさに未来都市の姿になるはずだと思うのです。
私はその未来都市をペタロポリス(PETALOPOLIS)と名付けました。今作は2020年に発表した『PETALOPOLIS』よりもう少し現在に近い2045年、ポスト・ペタロポリスの景色を想定しました。
タイムマシンに乗った気持ちで見てください。
越南(ベトナム)
2022.11.16Wed - 11.24Thu
大村 英明
ベトナムの日常は昔の日本の昭和を思い起こします。
エネルギッシュで発展し続ける所などそっくりです。
今回は日常生活の一部を捉えた写真で構成してみました。
ベトナムの街を歩くのはとっても疲れる。それは、日本のように歩くことができないから。
人々の目線、自転車、バイク、車の群れ。歩道の上に直接氷を置いて割る少年。屋台の料理を食べるおじさん。
ロータリーに座って絡み合う恋人達。どんどん体は熱くなり、じっとりと汗が滲んでくる。街はうねりながらわたしを包んでいく。
ホーチミンシティの信号はあくまでも目安。そのうえ、信号がきちんと稼働していないこともある。
でも、動じずにゆっくりゆっくり歩く。そうすると自転車、バイク、車の群れは自分を避けて横切っていく。
ベトナムの朝は早い。朝五時にはもう人々は活動を開始している。
昼間は暑くてとても仕事にならないという事情もあるが、とにかく早朝から人々がエネルギッシュに動 き回っている。
マーケットや商店をのぞくとほとんど女性の姿ばかりが目につく。
長い長い戦争の歴史の裏で、ベトナムの女性たちは常に田畑を守り、子供を育て生活の一切を担ってきたのだろう。
この伝統の故か、ベトナムの女性は実に辛抱強くよく働く。道ばたでも自分で作った野菜や果物、日用品など何でも並べて堂々と売っ ている。独立自営の精神だろう。
ハノイ市内でも天秤棒にたくさんの商品(農産物など)を下げて道路を横断したり、数十キロもありそうな荷物を自転車の後ろ両脇のカゴに乗せて運んでいる女性の姿を見ることは珍しくない。
東 京 の 彩 (いろ)
2022.11.02Wed - 11.09Wed
全日本写真連盟東京都本部 TOKYO D.K.F 支部 (講師 : 熊切 大輔)
写真家 熊切 大輔氏が指導する
全日本写真連盟東京都本部 TOKYO D.K.F支部のグループ展 『 東 京 の 彩(いろ) 』
昨年に引き続き、第3回目の開催となります。
鮮やかな彩、心で感じる彩、彩のイメージは無限に広がります。
個性豊かなメンバー総勢16名による それぞれの彩(いろ)の表現をお楽しみください。
2 Wheels 4 Life
2022.10.05Wed - 10.13Thu
鈴木 英之 / 織田 達 / 名古屋 メイ / 山中 基嘉
新型コロナで鬱屈した時間を過ごしてきた4人のフォトグラファー。
年齢、経歴、どれも“ほぼ” バラバラな4人が、
“スポーツバイク” をテーマにした作品を持ち寄ってみたら、
やっぱり、というか見事にバラバラの絵が集まりました。
「ケミストリー」と呼ばれるのか、「とりとめのない」と評されるか?
なんにせよ、日頃ニュースで見るのとは少し違った、
バイクスポーツの姿をご堪能いただけると思います。
Bright Britain
2022.09.14Wed - 09.24Sat
大門 美奈 / 大門 正明
2011年のデビュー以来、11年目となる夫婦による2人展。
区切りの良い10年目に開催したいと思っていたのだが、11年目も1+1ということで2人展にはぴったりな数字ではないかということで、当時と同じ銀座という地で写真展を開催することとなった。
撮影地は前回のポルトガルから北へ少々移動した英国。晴れやかなイメージのロンドンをはじめとした英国のスナップを楽しんでほしい。
僕の知らない 鎌 倉
2022.08.17Wed - 08.24Wed
栗田 尚
祖父母の家で過ごした少年時代。
寂寥に覆われたその目に映る鎌倉は色を失くしていた。
歳月は流れ、来し方を振り返る頃、ふとその街の呼ぶ声に気付く。
導かれるように数十年ぶりに訪れた鎌倉。「待っていたよ」、
温かい呼び掛けに、色彩を取り戻し始める空や海や街並み。
自ら閉ざした心に、その街はいつも優しく語り掛けてくれていた。
思い出した途端、その胸に溢れた懐かしさと郷愁。
本当は知っていたのに気付けなかった愛すべき街の素顔。
情趣豊かな一枚一枚に写っているのは“あの頃の僕が知らない鎌倉”、
そして“いま心から愛してやまない鎌倉”。
二人展 : Two Horizons
2022.07.20Wed - 07.28Thu
兼本 玲二 / 宝槻 稔
ふたつの地平とは、全く別の時間と場所で撮影された⼆つの海のシリーズですが、
そこには⼆つの別のイデアがあるのと同時に⼆つのシリーズに通底する⿎動のようなものがあります。
海景に遥かな時間を遡って思考を巡らす作家もいますが、ここで⼆⼈の作家は遥かな地平(⽔平)と時間の彼⽅に未来をイメージしています。
それぞれの地平の彼⽅に何をみるのか、それは⾒る⼈を含めて夫々の者に託されているのです。