Exhibition展示案内
過去の展示
Voyage vers Vincent Van Goghゴッホへの旅
2024.04.03Wed - 04.11Thu
角田 和夫
2010年アルル国際写真祭に参加した。自分の写真をレビューワーに見てもらうためだった。
7月のアルル。今まで感じたことのない肌を刺すような光、乾燥した影を感じながら、レビュー会場に。レビュー後、1週間アルルで撮影した。
滞在中、アルルにある美術館でゴッホの個展が開催されていた。
日本語で書かれていたステートメント。ゴッホもこの南仏で出会った神秘的な光に魅せられていたようだ。
牧師であった父親は、次々と問題を起こす息子のゴッホに頭を痛めながら他界する。ゴッホ32歳の時。
私も人生を振り返ると、父親には随分と心配をかけた。人間関係も下手で写真を撮りながら何度か職を変えてきた。
自分の人生とゴッホの人生が重なった。
Monotage
2024.03.20Wed - 03.28Thu
坂本 純子
日々の生活、社会の中でフォーカスする視点は、見るもの全てに捉え方の自由を与えられる。
自然や建造物、そこに行き交う人々はただそこに存在するだけでなく、メッセージ性をはらみ、そこに価値や世界観を感じることができる。
それらを見ようとしなければいいのか、見えないふりをするのか、そもそも見えていないのか。
瞬間は思想であり背景をつなげる映画のようである。意味を紐解くものは何か。
目に映るものが正解とは限らない。そこに理想の現実を創造する。
そして、自分なりの解釈をする。 場面に境目なんてものはなく、相互しているのかもしれない。
通り過ぎる美しさを固定観念ではなく解放し、切り取り紡いでいく。
人 生 出 会 い は 絶 景亀仙人スーパーバンド LIVE SCENE
2024.03.06Wed - 03.14Thu
池永 一夫
城山三郎の小説「部長の大晩年」の中に「出会いは絶景」という言葉がでてくる。
まさに人生は人との出会い、それも不思議な縁で繋がっている。
還暦を過ぎて高校の同期であるピアニストのいまむら直子さんの音楽活動に出会った。ちょうどコロナ禍でアーティストが疲弊した頃だ。何ごとにも前向きな彼女は、演奏をインターネット番組としてパーソナリティの東優夏さんと掛け合いでYouTube配信した。
「週刊経堂インコ」である。彼女が率いる亀仙人スーパーバンドのLIVEを南青山のZIMAGINEに聴きに行った。そのかっこよさにいつしか撮影に夢中になっていた。
仄 灯 り
2023.12.13Wed - 12.21Thu
根本 佳代子
誰しもきっと、いろいろなものを得ては失ってきた。それでも「ここ」にいる選択をしてきたのは自分自身で、挑戦したことへの想いや傷の蓄積が今の自分そのもの。見えづらいけれど、愛があることも知っている。
自分という存在は、喧騒の中では誰にも気づかれないようなちっぽけなものかもしれないけれど、広い世界の中の一つの分子。私もちゃんとここにいる。
あかりが灯る頃に遠望する東京は好きだ。あの一つひとつの小さなあかりの中に、愛も希望も傷も絶望も、すべてを内包しながら、いまを生きている人がいると思うと、いつも心はざわめく。
私はここにいる。私たちはここにいる。
なじょも写真倶楽部写真展「 魚沼を駆け抜けたヨンマル 」
2023.11.29Wed - 12.07Thu
なじょも写真倶楽部
キハ40系気動車は旧国鉄時代の昭和50年代から令和までの間、長期にわたって只見線で運用された車両で、
沿線の四季折々美しく変化する景観にマッチし多くの市民や鉄道ファンから親しまれてきました。
只見線は、残雪と新緑、緑の絨毯や黄金色の海原、紅葉の破間川渓谷、水墨画のような雪景色など、美しい景観と一緒に望むことがでる絶景路線です。
このように、親しまれてきたキハ40も2020年7月11日雨の中、市民や大勢の鉄道ファンに見送られ満員で最終列車が大白川駅に向け小出駅を出発し運用が終わりました。
長年魚沼で走り続けたキハ40の四季折々沿線で見つけた「瞬間」を捉えた作品を展示いたします。
【 好 日 】
2023.11.15Wed - 11.23Thu
宮内 雅之
こうじつ【好日】
よい日。好ましい日。晴れて気持ちのよい日や平穏な日。
- 大辞泉より -
令和 2 年(2020 年)4 月 7 日に「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が発出された。「不要不急」「三密」「ステイホーム」という言葉がにわかに取り沙汰されるようになった。
平穏な日常からの、まさかの暗転に戸惑うばかりだった。
朝起きて「今日はいい気分だ」、「天気も良いぞ」などと自分本位の気ままな生活が 当たり前に出来ていた、そんな 2015 年から 2019 年にかけて撮影したスナップ写真を 展示いたします。
WHITE FLOWERS
2023.11.01Wed - 11.09Thu
荒川 弘之
芍薬の花が北向きの窓から差し込む蒼白のマジックアワーの光に照らされて淡いブルーに発光し佇んでいた。
その不思議な光景に心を奪われ、しばらく無我の境地にいるような幸福感に浸っていた。
白い花々の繊細でたおやかな奥ゆかしい美しさと、壊れやすい不均衡なはかなさを漆黒の陰翳の中に浮かび上がる様子を黄昏時のメッセージを受け取る刻限に、自然現象が私の感覚と一致したわずかな瞬間シャッターは静かに閉じられた。